kiss me Again
空が白み始めて
いつの間にか地平線の向こうに朝日が顔を出してる。
あたし達は手を繋ぎながら長い海岸を歩いて居た。
今思えば
手を繋ぐのは初めてで
キスをしたあの日を思い出したあたし達は
『順番、逆になっちゃったね。』なんて笑い合った。
幸せで
これ以上ないくらいに幸せすぎて
あたし達は時間が過ぎるのを惜しみながら言葉を交わす。
春の海。
そして朝焼けの海。
周りには人一人居なくて
まるでこの世にあたし達二人きりになったみたい。
この優しく鳴る海に
あたし達を咎める人は居ない。
蒼い海は
まるであたし達を祝福してくれてるように感じてた。
時間が止まればいい。
生まれて初めて
そう思った。