kiss me Again
あたし達の小さな恋は
誰かを傷付ける事によって成立つ。
それならば
一人でも傷付かない道を選ぼう。
あたし達は
離れるしか道はない。
そうでしょ?
立ち上がったあたしは
来た道を戻り始める。
「海音!」
掴まれた腕は
見事なまでにあたしを離さない。
「意味わかんねぇ。ちゃんと言えよ。
ちゃんと説明、してくれよ!」
そうくんが荒々しくあたしを振り返らせる。
だけどあたしはもう
決めたの。
この命を守りたい。
守って、みせる。
「何か、バカバカしくって。」
「…海音?」
明らかに様子が違うあたしに
そうくんが戸惑いを露にしてた。