kiss me Again
■第八章『雨』■
雨が降る。
まるで
全ての出来事を
洗い流すかのように。
静かな雨音に耳を澄ませて
考えるのはやっぱりあなたの事で。
雨に濡れて光る紫陽花も
雨が上がって空に浮かぶ輝く虹も
見上げた時に
あなたが隣にいたら。
優しく笑う
あなたが傍にいたら
あたしはもう
何もいらないから。
だからもし
あなたが許してくれるならば。
雨が止んで
蒼い空が見えた時。
輝く空の下で
あなたに会いたい。
あなたに、会いたい。