kiss me Again
温かい紅茶に
ドキドキが収まっていくのがわかった。
目の前には
あたしの恋い焦がれる大好きな人。
これ以上
幸せな事なんかないんじゃないかな。
心からそう思った。
「静かだね、ここ。」
頬杖を付き
コーヒーにミルクを入れるそうくん。
ブラックコーヒーにミルクが混ざって綺麗な弧を描いてた。
「俺さ。」
おもむろに口を開いたそうくんに
あたしは紅茶をテーブルに置いた。
視線がぶつかる。
全てを見透かすようなそうくんの瞳に
今、あたしが映ってる。
「何か疲れちゃった。」
「え?」
意外な言葉に
あたしは間抜けな返事を投げる。
疲れたって……。
香苗の事…?