kiss me Again

もし
あたしと香苗が親友なんかじゃなくて

無条件に『好き』と言える立場だったなら



あたしはこうして
そうくんに惹かれていたのだろうか。




そんな意味のない事を考えてしまう。




バカらしくて話にならない。


香苗が居なかったら
あたしとそうくんは出会わなかったのだから。




変えられない現実に
あたしは溺れて助けを求めてる。


だけど思わずにはいられないじゃない。






あたしだったら
こんなふうに傷付けたりしない。




あたしだったら…


あたしだったら…





すがりついても
泣き叫んでも



あなたを離したりなんてしない。





だってそうでしょう?



この出会いは必然で


重なり合う事で
きっと奇跡に変わるんだから――…





< 28 / 348 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop