kiss me Again
「海音、本当痩せたよねぇ。」
香織達と落合って
プールへと着いたあたし達。
着替えていたあたしに雅美が突然そんな事を言ってきた。
「だよね!元々痩せてるのにそれ以上痩せてどぉすんの?」
「あんま見ないでよ!恥ずかしいじゃん!」
雅美の言葉に香織が視線を向けて来て
あたしは咄嗟にタオルで体を隠す。
「あはは。今更何~。いいじゃん、羨ましいよ。」
そう言って香織はあたしの肩を叩く。
何だかんだ言っても
徐々に香織達と打ち解けてきたあたし。
前みたいに
二人と一緒に居てもつまらない。
なんて思わなくなった。
二人は中学も同じですごく仲が良い。
なのに必ず、こうしてあたしを誘ったりしてくれる。
素直に嬉しかった。
もうあの時のような
ひねくれたあたしはどこにも居なくて
得意だった作り笑いもしなくなって。
少しずつだけど
あたしは、前に歩き出していた。