kiss me Again
昔に戻りたい。
過去を変えられたら…
何度そう思っただろう。
だけど所詮、そんな事出来る訳ない。
わかりきっているのに
そう思ってしまうのは何故なんだろう。
そんな自分につくづく情けなくなる。
「海音っ!遅い~っ。」
その言葉に
あたしは俯いていた顔をあげた。
「ごめん、ごめん。」
そう言って
あたしは申し訳なさそうに笑顔を浮かべ走り寄る。
あれから
何度、親友に作り笑いを返したのか
数えたらキリがない。
秋が嫌いなのは
揺れるこの季節が
まるであたしを映す
鏡みたいだから。