kiss me Again
『このまま目を覚まさないという事も、覚悟して下さい…。』
視界がグルグル回る。
目眩がして
あたしは壁にもたれるように立ち尽くした。
そして聞こえて来る叫びにも似た泣き声。
耳を塞いだあたしは
固く目を閉じて走り出した。
いやだ。
いやだ!!!
涙が横に飛んで
ふとした拍子に石につまづいたあたしは
芝生の上で転んでしまった。
「……っ!」
どうして―――…
『このまま目を覚まさないという事も――…』
嘘だよ。
そんなの、嘘だよ。
「……そうくん…っ!」
お願い。
お願いだから。
早く
目を覚まして―――…