kiss me Again
通り過ぎる人たちが
不審な目であたしを見下していた。
これは
神様のいたずらなのだろうか。
「そう……くん…。」
どうして…
こんな所で会っちゃうの…?
こんな事って……
「ごめん、痛かった?」
呆然とするあたしの腕を引き
そうくんが立たせてくれた。
だけど
足元が安定しなくて
まるでふわふわと空を舞ってるみたい。
「偶然、だね。こんな所で会うなんて…」
「……そ、うだね。」
そうくんの問い掛けに
あたしは不自然に言葉を濁らせた。
ダメだ。
顔を見られない。
そうくんの
顔を見るのが怖い。
今、どんな顔してる?