kiss me Again
強く
強く抱き締めて欲しかった。
あのまま
あたしをさらってくれればよかったのに。
あの日
あなたと飲んだ
紅茶の味が恋しい。
だけどそれ以上に
あなたが恋しいのは何故なのかな。
「お前、高校卒業したらどうすんの?」
「何、急に。」
毛布にくるまりながら
後ろから抱き締める大輔はあたしの髪の毛で遊んでる。
窓の外は
いつの間にか暗闇が広がっていた。
「そろそろ考えなきゃだろ。進路。」
「……そっか。」
進路―――…
そう言えばもうすぐあたし達は
高校三年生になるんだ。
「もしかしてお前何も考えてねぇの?」
「……うん。」
「しっかりしろよなぁ。」