kiss me Again
パタン……
「はぁ……。」
明かりもない部屋に
溜め息だけが響いた。
冬休み中居た大輔の家を出て
あたしは久し振りに自宅に戻った。
床に無数の雑誌が散らばってる。
多分、妹の仕業だろう。
「あのバカ。勝手に入るなって言ってんのに。」
開いたままの雑誌を足でどかして
あたしはベッドへと仰向けで倒れた。
『高校卒業したら、一緒に住まない?』
大輔の言葉が反芻する。
焦燥感。
まだ、ずっと先の未来にあたしとの生活を思い描いてる大輔。
あたしは
何かに追われるように
何故か焦っていた。