kiss me Again
その一週間後。
険しい顔であたしに向かってきた香苗。
「海音!」
「…どうしたの?そんな怒って…。」
毎日ニコニコしてる香苗のイメージに
似つかわしくない怒りのこもった表情にあたしは驚いた。
「どうして教えてくれなかったの!?彼氏出来たんでしょ!?」
「…何で……。」
知ってるの?
という言葉を遮るように香苗が興奮した様子で話す。
「雅美が言ってた。昨日、駅で海音と彼氏が手繋いでるの見たって。」
あぁ……、そうか。
あたしは何も言わず頭を掻いた。
そんなに怒る香苗の気持ちがわからなかったから。
「あたし……ショックだよ…。海音、何も言ってくれないから…。」
さっきまで怒ってた表情が一変して泣き顔に変わる。