ラベンダー畑に想いを寄せて
退院
麻酔から目を覚ますと、手術は終わっていて、自分の病室へと戻っていた。
窓からは薄くオレンジの光が射し込んでいる。
……暖かい。
生きている事をしみじみと実感した。
「目、覚めた?」
逆行になってはいたが、和也の笑顔が私を迎えてくれたのがわかった。
口には呼吸器が着いていたので声が出せなかったので、軽く頷いて私も笑顔を作った。
和也の後ろにはお父さんとお母さんもいて、ホッとした表情をしていた。