6度目のバイバイ
――数週間後――
あたしと裕樹はすごく仲が良くなっていた
話せば話すほど共通点があり
おもしろいなって思っていた
口げんかをするものの
すぐに忘れたり、笑って終わったり
いつの間にか大切な友達になっていた
関わらないと心に誓ったことなど
忘れていた
男子達にハブられていたのに
今は4人で盛り上がっている
このときあたしは知ったことがある
それは裕樹がみんなのリーダー的な
存在であるということ
この班も彼を中心に盛り上がっていた
――すごいなぁ――
単純にこう思えた
それと同時に彼は誰とでも
仲がいいことに気付いた
それはもちろん女子も…
ということで、モヤモヤした思いが
心に生まれた
あたしはこの思いの名前が分からなかった
こんな思いのなか、裕樹に近付く出来事が
待っていた―――