忘れはしない
不意に、優希が目を閉じたかと思うと、ゆっくり顔を近づけてくる。

え? えー!?

なすすべもなく、唇に訪れる柔かい感触。

「~~~~っ!」

キス…、されてる?

俺の頭はパニックだった。

シャンプーか何かのいい匂いが鼻孔をくすぐる。




何秒くらい、そうしていただろう。

優希が、ゆっくり唇を離す。

そして、言った。







「私ね、京介のことが好き。幼馴染みでもなく、友達でもなく、男として好きなの」
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