忘れはしない
ふと、目が覚める。

目の前には、見慣れた天井が広がっている。

時計を見ると、5:15分をさしていた。


懐かしい、夢だった。

あの後、俺は極度の緊張と酸欠のため返事することもなく意識を失ってしまった。

次に目が覚めたとき、待っていた担任と両親に大説教されたのは言うまでもない。

そして、帰り際、校門で待っていた優希と顔を見合わせて笑った。

どうやら優希の方もこっぴどく叱られたようだ。

両親に先に帰ってもらい、二人で歩く帰り路。

優希の顔が、夕陽に映えてすごく綺麗だったのを覚えている。
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