忘れはしない
今、俺には夢がある。

人を幸せにする仕事をしたい、そう思い考え抜いて出した結論が店を開くことだった。

何をやるかはまだ決めていないが喫茶店なんかいいかもしれない。

俺にできるかわからないができる限りやってやる。

あきらめずに前を向いて進んでやる。

そして、いつの日か胸をはってお前に会いに行く。

だから、それまで見守っていてほしい。俺の生き様を。




その時を楽しみにしてるわ。

そう笑いながら言ってくれる、優希の声が聞こえた気がした。

「当然!」

思い切り返事を返してやる。遠くまで、優希に届くように…。


いきなり叫んだ俺の声に、早紀ちゃんがびっくりしてダンボールを落とす。

中身が散らばったそれをみて苦笑する。

今日は長い一日になりそうだった。



~了~
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