制服color
「ねぇねぇ、美穂ちゃんは好きな人いないの??」

突然予期していない質問に驚きの色を隠せない。
「どうしたの~急にι」

「いいじゃん、教えてよ~いるの?いないの?」

「…いるよ~」

私は迷いながらも答える。

「誰?」

「教えないよ~!!教えるわけないじゃん!!」

……「良太くんだよ」なんて私にはいえない。
気まずくなるのがいやだ…このまま友達でいたい…
「どんな人?」
良太くんからの攻撃は続く。

「どんな人って… 背が高くて面白い人だよ~」
自分だと気づかれないよな、わかるかわからないかくらいの答えを返す。
「誰?名前教えてよ~!!

(……どうして?どうして、そんなに聞きたがるの。
良太くん、君だよ。目の前にいる君なんだって…)
言いたい…今すぐ言いたい…

でも、言えるわけない。言ってしまえば、明日が怖いから。
話しも出来なくなる、友達でさえいられなくなる。

そんな気持ちの狭間の中もどかしさで胸が苦しくなる。頭の中がぐるぐるになる。

雪のように頭の中が真っ白になってしまえばいいのに…
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