ラブ☆ヴォイス
* * *
ハニメロのアニメのためにリビングのテレビ前に待機し始めて15分。ハニメロは24時半からのスタートだ。もちろん家族はみんな寝ているし、そわそわしてるのは当たり前だが唯だけである。
「…どうしよう。あっくんもリアルタイムで見るのかな…?」
そんなことを言ったって分かるはずもない。ハニメロの感想を送るって決めたのだから、これから見るなんて訊けない。
「やばっ…あと1分で始まっちゃう!」
唯はソファーの上に正座して、携帯をテーブルの上に置いた。チャンネルは間違っていない。時間も合っている。
カチカチ…と秒針の音が聞こえる程度に音量は抑えて。カチっと秒針が12と重なった時、スタジオで聴いた桜木さんの声が聞こえてくる。…始まった。
30分のアニメをこんなにあっという間だと感じたことはなかった。それくらいあっという間で、不思議な感じがした。あの日聞かせてもらった内容とは違ったけれど、声優さんの顔が、表情があんなに浮かんでくる中でアニメを見るというのは生まれて初めての経験だった。
ハニメロのアニメのためにリビングのテレビ前に待機し始めて15分。ハニメロは24時半からのスタートだ。もちろん家族はみんな寝ているし、そわそわしてるのは当たり前だが唯だけである。
「…どうしよう。あっくんもリアルタイムで見るのかな…?」
そんなことを言ったって分かるはずもない。ハニメロの感想を送るって決めたのだから、これから見るなんて訊けない。
「やばっ…あと1分で始まっちゃう!」
唯はソファーの上に正座して、携帯をテーブルの上に置いた。チャンネルは間違っていない。時間も合っている。
カチカチ…と秒針の音が聞こえる程度に音量は抑えて。カチっと秒針が12と重なった時、スタジオで聴いた桜木さんの声が聞こえてくる。…始まった。
30分のアニメをこんなにあっという間だと感じたことはなかった。それくらいあっという間で、不思議な感じがした。あの日聞かせてもらった内容とは違ったけれど、声優さんの顔が、表情があんなに浮かんでくる中でアニメを見るというのは生まれて初めての経験だった。