ラブ☆ヴォイス
「あっくんだと何か悪いの？」

　トゲのある言い方をされたら唯だってそういう言い方になってしまうのは仕方がない。

「…お前さ、御堂とどういう関係なわけ？」
「あたしが好きなだけ。」
「片想い？ずっと？」
「そう。」
「唯のことだから、御堂に好きだとかもう言ってんだろ？」
「何度も言ってるよ。」
「それで何のリアクションもないってことはさ、そういうことなんじゃねぇの？」
「…そういうことってどういうこと？」
「彼女がいる…とか。お前は眼中外…とか。」

　言われてみれば彼女がいるかどうかは確かめていない。というかどうやって確かめればいいのか分からない。今まで全然そんなことに気がつかなかった。何となく彼女らしき人はいないなぁくらいに考えていた。でも、本当にいないのかは分からない。

「…何度も言ってるけど、唯。」

　光が言いそうなことくらい目に見えてる。だから言わないでほしい。

「光の言いたいこと、ちゃんと分かってる。だから言わないで、お願い。」

　唯はなるべく真っすぐに光を見つめてそう言った。光の方が先に唯から目を逸らす。
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