ラブ☆ヴォイス
「はぁー…。」
卓真が深い溜め息を吐いた。
「なによ、その溜め息。」
「溜め息も吐きたくなんだろ。…ったく、俺は争い事は嫌いなんだから。」
「じゃああたしが殴られたら殴られっぱなしにしておくわけ?サイッテー!」
「しねぇよ!するわけねーだろ。殴り返す。ボコボコに。」
「捕まらない程度にしてよね。」
「じゃあ殴られそうにならないでもらえます?」
「ある程度は自分で避けるわよ。」
「…はぁー…不安。」
小さくうなだれる卓真にちょっとだけ笑みが零れる。こういうところが可愛い。
「唯はどこに行っちゃったのかしらね?」
「…家帰ったんじゃないかな。御堂さんもいるかもしれないんだろ?」
「御堂明博が家にいたって、唯から会いたいなんて言ったりしないわよ。」
「え、そうなの?唯ちゃんってグイグイ行く感じだと思ってたんだけど。」
「…少なくとも今まではなかったし、今日だってないと思う…な。」
「なんで?」
「…あんなぐちゃぐちゃの気持ち抱えて会っても、唯はどうしたらいいか分かんなくなっちゃうだけだから。それにね…。」
大事にしすぎているし、気を遣いすぎてる。好きなのは自分だけだと思っているから。
「唯は子どもっぽいけど、考え方は子どもじゃないわ。…色々考え過ぎて、動けなくなってる部分も少なからずある。」
「…でもいきなり可愛くなったよな?久しぶりに会ってびっくりしちゃった。」
「恋する女は可愛くなるのよー。無意識のうちにね。」
それに気付かないほど、御堂明博も鈍くはないと思うんだけど、とこれは一人言に留めておく。
「ちょっと楽しみじゃない?御堂明博に会うの。」
「俺は空野さんのファンだからそっちが楽しみだなー。」
「え、なにそれ?初耳なんですけど。」
卓真が深い溜め息を吐いた。
「なによ、その溜め息。」
「溜め息も吐きたくなんだろ。…ったく、俺は争い事は嫌いなんだから。」
「じゃああたしが殴られたら殴られっぱなしにしておくわけ?サイッテー!」
「しねぇよ!するわけねーだろ。殴り返す。ボコボコに。」
「捕まらない程度にしてよね。」
「じゃあ殴られそうにならないでもらえます?」
「ある程度は自分で避けるわよ。」
「…はぁー…不安。」
小さくうなだれる卓真にちょっとだけ笑みが零れる。こういうところが可愛い。
「唯はどこに行っちゃったのかしらね?」
「…家帰ったんじゃないかな。御堂さんもいるかもしれないんだろ?」
「御堂明博が家にいたって、唯から会いたいなんて言ったりしないわよ。」
「え、そうなの?唯ちゃんってグイグイ行く感じだと思ってたんだけど。」
「…少なくとも今まではなかったし、今日だってないと思う…な。」
「なんで?」
「…あんなぐちゃぐちゃの気持ち抱えて会っても、唯はどうしたらいいか分かんなくなっちゃうだけだから。それにね…。」
大事にしすぎているし、気を遣いすぎてる。好きなのは自分だけだと思っているから。
「唯は子どもっぽいけど、考え方は子どもじゃないわ。…色々考え過ぎて、動けなくなってる部分も少なからずある。」
「…でもいきなり可愛くなったよな?久しぶりに会ってびっくりしちゃった。」
「恋する女は可愛くなるのよー。無意識のうちにね。」
それに気付かないほど、御堂明博も鈍くはないと思うんだけど、とこれは一人言に留めておく。
「ちょっと楽しみじゃない?御堂明博に会うの。」
「俺は空野さんのファンだからそっちが楽しみだなー。」
「え、なにそれ?初耳なんですけど。」