ラブ☆ヴォイス
* * * 

「到着ーっ!」
「ビーチ、意外と近いじゃない、ねぇ唯?」
「うんっ!」
「チェックインすんぞ。」
「はーいっ!」
「おい。」
「え…?」

 突然あっくんに呼び止められて、唯の足が止まる。

「荷物、持ってやるよ。」
「え?あ…いいよいいよ!大丈夫!持てない重さじゃないしっ!」
「唯、貸せ。」
「ひ…光?」

 あっくんと唯の間に立ちふさがるのは光だ。唯の荷物をあっくんの手から奪い取る。

「光っ!」
「お前、唯に構うなよ。」
「…どんだけ敵意向けられてんだ、俺は。」

 呆れたようにあっくんが呟く。光の表情も険しくて、見ていられない。

「その気がねぇのに、弄ぶんじゃねぇよ。」

 光の声は冷たく、鋭い。
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