ラブ☆ヴォイス
 あっくんがソファーに腰掛ける。そしてポンポンとその隣を叩く。

「…?」
「ここに来い。」
「へ…?」
「俺の隣に来るのは嫌なのか?」
「そっ…そんなっ…!そんなことあるわけないっ…!」
「じゃー来い。」
「は…はいっ…!」

 あっくんの隣に、ゆっくりと座った。…近い。この距離。あっくんの温かさとかがこの距離だと直に伝わって来て、緊張がドキドキに変わっていくのが分かる。

「……。」
「……。」

 無言。お互いに。一度無言になってしまうと、この空気をどうしていいか分かんなくなる。でも、無言の辛さに耐えかねて、沈黙を破ったのは…

「…まずは謝る。泣かせてごめん。」
「え…。」

 あっくんが視線を少し下にずらしたまま、呟くようにそう言った。
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