ラブ☆ヴォイス
「萱原。祥はいつの間にか、萱原を愛していた。」
「…どうして分かったの?その…祥さんに萱原さんがいるってこと…。」
「仕事が早く終わって、祥の家に行ったときに見たんだ。玄関で、萱原と祥がキスしてた。萱原を見つめる祥の目は、昔俺を見つめていた目だったんだよ。…つまりはそういうこと。にしても、…俺はつくづく間の悪い男だよな。お前とあの幼馴染のまで見るとは思わなかった。」
「えぇ?」
ちょっと待ってほしい。それってつまり…
「…気付かれてなかったか、やっぱり。」
「…み…見てたの?」
「盗み見るつもりも盗み聞くつもりも全くなかったんだけどな。逃げようにも下手に動いて音立てるわけにもいかなくて。」
「なっ…も…もう!最悪っ…あっくんに見られてた…なんてっ…。」
思い出すだけでかーっと顔が熱くなる。光め…あたしのファーストキス返してよっ!ホントに!
「ま、お前らの件はさておき、祥の件については…やっぱり俺も若くて。その場で問い詰めちまったんだ。そしたらさ、祥、目に涙いっぱい溜めて…何も言わねぇんだ。それで、代わりに口を開いたのは萱原。」
「…あたし、萱原さん、嫌い。」
「俺も嫌い。…だけど、あの日の萱原は正論だった。」
「正論?」
「ああ。忘れもしないよ、あの言葉は。『祥の寂しさに君は気付かなかった。それに俺は気付いた。ただそれだけの差だよ。』ってな。」
「…どうして分かったの?その…祥さんに萱原さんがいるってこと…。」
「仕事が早く終わって、祥の家に行ったときに見たんだ。玄関で、萱原と祥がキスしてた。萱原を見つめる祥の目は、昔俺を見つめていた目だったんだよ。…つまりはそういうこと。にしても、…俺はつくづく間の悪い男だよな。お前とあの幼馴染のまで見るとは思わなかった。」
「えぇ?」
ちょっと待ってほしい。それってつまり…
「…気付かれてなかったか、やっぱり。」
「…み…見てたの?」
「盗み見るつもりも盗み聞くつもりも全くなかったんだけどな。逃げようにも下手に動いて音立てるわけにもいかなくて。」
「なっ…も…もう!最悪っ…あっくんに見られてた…なんてっ…。」
思い出すだけでかーっと顔が熱くなる。光め…あたしのファーストキス返してよっ!ホントに!
「ま、お前らの件はさておき、祥の件については…やっぱり俺も若くて。その場で問い詰めちまったんだ。そしたらさ、祥、目に涙いっぱい溜めて…何も言わねぇんだ。それで、代わりに口を開いたのは萱原。」
「…あたし、萱原さん、嫌い。」
「俺も嫌い。…だけど、あの日の萱原は正論だった。」
「正論?」
「ああ。忘れもしないよ、あの言葉は。『祥の寂しさに君は気付かなかった。それに俺は気付いた。ただそれだけの差だよ。』ってな。」