ラブ☆ヴォイス

「…っ…な…なに…？」
「現実だって分かったか？」
「へ…？」
「感覚、あっただろ、ちゃんと。」
「あ…あったけどっ…。」
「…本当に顔真っ赤すぎるんだけどお前。…大丈夫か？」
「だっ…大丈夫なわけないじゃん！もーっ…ドキドキしすぎて苦しい…。」
「…悪い。からかいすぎた。つい面白くて。」
「面白いって…！あたしはあっくんのおもちゃじゃ…。」
「ねぇよ。おもちゃだとか思ってねぇ。…とりあえず…。」

　額がそっと重なる。伝わる熱が高すぎて、明博の方まで熱に浮かされそうになる。鼻がかすかにぶつかるような距離で、そっと呟く。

「お前、彼女。…会える時はベタベタに甘やかしてやるよ。」
「…っ…！」

　一瞬驚いたような顔をして、その後くしゃっと顔が歪む。…涙で。

「いいの…あたしで…？」
「いいも何も、好きだ好きだって言ってきたのはお前だろ。嘘なのかよ？」
「嘘なんか…嘘なわけないじゃんっ…。うわーん嬉しすぎて涙止まんな…っ…。」
「おー泣け泣け。気の済むまで泣け。」

　ようやくに少しだけ明博の方に身体を預けて、唯は泣くに泣いた。…どんだけ泣くんだよって思うくらいには。