ラブ☆ヴォイス
「寂しい想いは…絶対にさせる。不規則な仕事だし。それでも、できるだけお前と一緒に過ごせればと思う。…つーか変にスキ見せるとあの幼馴染がまーたお前に手を出すだろうしな。」
「手出すって…!」
「実際キスされてんだろうが。…ファーストキスだったりしねぇよな?」
「へっ!?」

 そこを指摘されると顔が熱くなる。あっくんの顔が歪んだ。

「お前…まさか…。」

あ…ば…バ…バレ…た…よね?

「…あーマジであのクソ幼馴染…!」
「い…いきなりだったから避けれなくてっ…。」
「つまりキスの回数でいくとあいつと俺は同数ってわけか。」
「へ?」
「…まさか、あれ以上されたりはしてねぇよな?」
「し…してないよっ!大丈夫!」
「本当に?」
「ホントっ!ホントだよっ!」
「なら、回数的に上回ればいいか。仕方ねぇ。」
「え…?」
「ちょっと長くするから頑張れよ、お前。」
「っ…んっ…!」

 そっと、軽く触れた唇。と思ったのに、軽かったのは最初だけ。長く、苦しいほど長く…あっくんの唇は離れてくれなかった。
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