ラブ☆ヴォイス
『…ま、レモンに罪はない。レモンは好きだ。…くれたやつはさておいてな。』
「え…?」
『素直じゃないなぁー好きってだけ言えばいいのに!』
『うるせぇな。』

 ぶっきらぼうな声だったけれど、異性として言われたわけじゃないけれど、それでもやはり、今のは特別だ。
 あっくんの口から出た、あっくんの声で言われる、自分に向けての『好き』は生まれて初めてだから。

『ま、いいけどー。じゃあ次の質問いくぞー。』
『おう。』
『ペンネーム、スカイさんから。「御堂さん、空野さん、こんばんは!」』
『こんばんはーありがとうございます。』
『「お二人は自分が出演しているアニメや映画などをご家族のかたに見てもらったりしてますか?」だってよ。どう御堂?』
『あー面白い質問だねそれ。
俺は場合によりけりかな。家族が勝手に見てたりもする…な。アニメはともかく映画は、「あの映画あんただったでしょ?」とか普通に言われたりする。』
『なるほどな。俺も同じかも。アニメとかあんま見ない家族だから映画かな。映画の吹き替えとかは結構すぐバレる。』
『バレるってなんだよ。悪いことしてんのかてめぇは。』
『そうじゃねぇけど恥ずかしくない?俺、結構恥ずかしいんだけど、親に見られんのとか。』
『…まぁ役によるな。俺様とかの役の時は結構恥ずかしい。』
『分かるわーあと素の自分とかけ離れてる役の時は本性バレてるから余計恥ずかしい。』
『…同意。』
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