ラブ☆ヴォイス
「あ、なんで俺が唯ちゃんの番号知ってるのかっていうとー…この前お酒飲ませちゃった日にケータイが俺の前でポロっと落ちて、ついついケータイ開いて番号だけ登録しちゃいました!勝手にケータイ開けちゃってごめんね?でもメールとかそういうものは見てないから!」
「へっ?あ…はいっ!」
「それで、何の用件かというと…まずはお誕生日おめでとう!唯ちゃん!」
「えっ?なんであたしの誕生日…。」
「ケータイのプロフィールで。」
「あぁ…なるほど。」
「それでね、唯ちゃん、今日の夕方くらいから暇だったりする?」
「え?」
「俺からの誕生日プレゼント。いいところに連れてってあげるよ。」
「いいところ…ですか?」
「もちろん御堂が。」
「はぁ!?なんで俺だよバカタツ!」

 電話の向こう側であっくんの声が聞こえる。

「え…あっくんも一緒なんですか?」
「まぁねー。何時くらいから暇かなぁ?」
「えっと…講義終わったんでもう大丈夫ですけど…。」
「あ、ホント?大学ってどこ?」
「●○大学です。」
「じゃあ正門で待っててくれない?御堂が迎えに行くからさ。」
「んで俺だよお前行けよ!」
「うるさいうるさい、お姫様は王子様が迎えに行くのが鉄則だろー?ってことで多分20分くらいで着くと思うから正門にいてねーじゃ!」

 プツっと切れた電話。いきなりのことに頭がぐるぐるする。
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