恋に落ちた、この瞬間。
「一人って?」


まおが話しかけてくれるのが嬉しくて、話が突然変えられても、まおの流れに合わせてしまった。


「ほら、学校から帰ってきた時とか一人なのかなーって」


「ほとんど一人だな。 まあ、俺もバイトを始めたからあんまり関係ないけど」


家に帰ってから一人なんてもう慣れた。
小学生のころから一人の事が多かったし。


「寂しくないの?」


「寂しくは無い」


両親は俺の為に仕事をしてくれているんだ。

だから寂しいとは全く思わない。


「あたしは…… 無理だな」


…… そうだろうな。


普段のまおを見ていると“一人でも大丈夫”っぽそうに見えるが。

今日のまおを見て考えが変わった。


どちらかと言ったら。
“寂しがり屋”で“甘えん坊”


コーヒーを足しに行こうとすると少し不安そうな顔をして見上げてくる。


でも、まおの元に戻ると嬉しそうに笑う。


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