恋に落ちた、この瞬間。
カチコチ カチコチ時計の針の音がするのと、同時に。


「ゴホッ、ゴホッ」


まおの咳。


小さなテーブルに二人でノーとやら問題集を広げて。 ただ、ひたすら問題を解く。

解いて解いて……解きまくる。


斜め前に座って時々ペンが止まりながらも…… まあ、頑張っているみたいだ。


でも、この後はどうする?

昼飯を食って、その後だ。


だいたい昼飯で1時間。

夕飯までどっちみち何時間もある。


その夕飯までの“数時間”だ、問題は。


俺だって何時間も勉強はやりたくない。


まおを見れば……。

真面目に宿題をやっている。




まつげ……長いな。


まおは目が大きい。
髪はストレートの黒髪。
地毛…… だよな?


「まおってさー、その“髪”は地毛?」


「地毛、だよ」


まおの髪は地毛、らしい。



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