-短編集-『泡雪』
なんだか、みんなと違うと、あせるような気持ちになった。
どうして私だけ、よくわかっていないんだろう。

というか、なんなんだろう、この状況・・・


そう思って車内から窓の外に目をうつすと、電車の窓すれすれまで木の枝が届き、さらにその先には


――人の、腕、が、ぶら下がっていた。

「ひ、肘から下が木、木にぶら下がっているんですけどーー!!」

これにはさすがに悲鳴を上げた。








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