-短編集-『泡雪』
「ほら、集めなよ」
ワタシは、私に冷たくそういった。
「あんた、がんばって集めないと、もう帰れないよ、もうどこにも」
回転寿司の皿のように、目の前を腕が通り過ぎると今度は足首から下の、足がにょきっと現れた。
たくさんのワタシたちは、皆取り合うようにしてその体のパーツを集めていた。
「これ・・誰の体なの?」
私がワタシに聞いても。
「あんたの、大切な人のカ ラ ダ」
それしか、教えてくれなかった。
ワタシは、私に冷たくそういった。
「あんた、がんばって集めないと、もう帰れないよ、もうどこにも」
回転寿司の皿のように、目の前を腕が通り過ぎると今度は足首から下の、足がにょきっと現れた。
たくさんのワタシたちは、皆取り合うようにしてその体のパーツを集めていた。
「これ・・誰の体なの?」
私がワタシに聞いても。
「あんたの、大切な人のカ ラ ダ」
それしか、教えてくれなかった。