-短編集-『泡雪』
『今日なら、いいけど』

そんな突然の返信にも、泰輔が私と本当に逢いたいのならきっと時間を作ってくれるだろうと、


私の相手を試す悪い癖は、未だ直っていなかった。


そして、それを知り尽くす彼もまた、

『じゃ、仕事で遅くなるけど9時からどう?』

と、私がメールを送った30分後には返してきた。


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