-短編集-『泡雪』
私と彼が出会った頃は、私もそんなふうじゃなかったのに。
二人でたくさん夜の街にも出たし、仲間を呼んで大騒ぎをしたり朝まで飲んだり……
だけど。
仕事で犯した大きなミスから始まった社内のイジメ、そして体調不良から続く欠勤……
そうしたものが少しずつ私の存在そのものを打ち消すかのように、
そして。
完全に外の世界から私を隔てるように
私は自分をそう差し向けていった。
二人で住む、狭い1LDKの部屋の中に逃げた。
閉じ込めた。
明るさも一緒に封印した。
二人でたくさん夜の街にも出たし、仲間を呼んで大騒ぎをしたり朝まで飲んだり……
だけど。
仕事で犯した大きなミスから始まった社内のイジメ、そして体調不良から続く欠勤……
そうしたものが少しずつ私の存在そのものを打ち消すかのように、
そして。
完全に外の世界から私を隔てるように
私は自分をそう差し向けていった。
二人で住む、狭い1LDKの部屋の中に逃げた。
閉じ込めた。
明るさも一緒に封印した。