-短編集-『泡雪』

――会えるのは、今日が最後かもしれない

彼女は会うたび毎回そう言った。

そして、その日だけ。


『今日がずっと、続けばいいのに』

そう言って、涙を見せたね。

僕は、

何も言えなかった。

どう伝えても、君を笑顔に変える自信はなかった。


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