超溺愛ブラコン妹の彼氏
怪しげに口角をあげる渚。
あぁ今日は朝から気分わりぃや。

「空那、そろそろ用意しろ」

「あぃよ」

リビングを後にした俺達。
歯を磨き紗輝ちゃんにメモを残した。

紗輝ちゃんの部屋に入り、昨日の皆が書いた手紙の傍に'起きたら携帯の電源入れてね'って、ド派手に書いて置いた。

今の子なのに携帯に執着しない子だからね。

両頬に手を添え触れるだけのキスをした。

世那も同じようにして、'渚と仲良くしすぎんなょ'と忠告を付け加えた。

リビングへ行き渚に

「俺らの携番知ってるよな、アドレスも?何かあったら連絡しろょ。紗輝ちゃんに何もするなょ?」

何度目かの念をおした。

「わぁったから早く行け!うっせぇよ、何度も」

耳を塞ぎやがった。

それを世那が笑い

「じゃあな、渚。紗輝ちゃんの看病だからな?オカシナ事はするなょ?」

「うっせー兄弟。せっかく紗輝ん家にいるのに俺ん家にいるみてぇ。早く行けょ。こんな兄貴達を大好きな紗輝の気持ちがわからねぇや」

世那にも言われお手上げポーズをしている渚。

「じゃあな」

リビングを後にし玄関を出た。


学校が近づくにつれ桃色の制服を着た生徒が増えてきた。

紗輝ちゃんなしで歩いてるもんだから無駄に女がついてくる。

あれ?妹ちゃんいないの?
今日は2人?じゃあ一緒に行っていい?

などなど…うぜぇ

渚の次はコレかょ…

と思ってたら後ろから

「おはよう、お2人さん」
振り向くと郁斗を初めとする生徒会メンバーだった。
話があるからって女どもを追い払ってくれたのは有難い。

ギャラリーがいるから紗輝ちゃんの話題には触れなかったが世那と郁斗はアイコンタクトをしていたようだ。

校門に近付くと門に実雷がもたれていた。

それが絵になる男だったりする実雷。

「おはよっ皆さん。俺も仲間に入・れ・て?」

こんな風にされたら女はイチコロだろうな?

って紗輝ちゃんもか…?

だけど、その目の先にいるのは俺だぜ?

朝からキモいょ実雷君。

「こんな目立つとこで立ってんなょ、恥ずかしくねぇ?」

「ハーレム大好き、シスコン空那君に言われたくないなぁ。その言葉
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