超溺愛ブラコン妹の彼氏
「紗輝は病人でしょう。俺の言う事聞きなさい。今、紗輝が頼れるのは俺しかいないっしょ?ほぅら?」

その時、手にしている携帯から曲が流れ始めた。

「あっほらっ携帯なった!」

'メールでしょ?'と流され結局、渚君に全て食べさせられた。

「はぁい、完食。次は薬飲もうね」

水と薬を出され飲んだ。

「んじゃ洗ってくるから、ゆっくりしてて」

キッチンへ行き洗い物を始めた渚君。

何しようかって思ってたら、また携帯が鳴った。

いじろうとしたら家電が鳴り一歩早く渚君が気付き出てくれた。

'はい、北村です'って。

その会話を聞いていたらパパのようで私にもかわってくれた。

「パパ!?お粥ありがとぅ。美味しかったょ。渚君が全てやってくれるから助かってる」

「そう」

数分こんな感じでパパと話せた。

早く顔がみたいな。

渚君が電話を戻してくれ

「紗輝…泣きそうな顔だぞ?どぅした?」

私の顔をマジマジと食い入るようにみて心配そうな顔をして聞いてきた。

「そっそんな事…なぃよ?ただね…パパの声聞いたら…早く会いたくなっちゃったの」

図星をつかれ噛みまくってしまった。

「いいなぁ紗輝パパ。高校生になった娘にこんなに想われて」

私の隣に座り肩を組まれ渚君の方へ引き寄せられた。
私の頭に頬ずりし手は髪の毛をいじっている。

渚君なりの慰め方。

「紗〜輝。今は俺しかいないんだょ。だから皆の声とかメール読んでも気分落とさないで俺に頼って?」

いつの間にか渚君の胸に抱き締められていた。

「渚君?」

見上げたら

「暫く抱かれてろ、俺の鼓動聞いて安心しろ」

だって。

でも渚君の鼓動…早いょ。
緊張してるんだね。

でも…嬉しい。

だから私も渚君の背中に手を回した。

抱き締められるって相手の熱を感じられるから…いい行為だね。

ん?熱!?

あっ私、熱あるんじゃなかった!?

慌てて離れようとしたら余計抱き締められる力が強くなり

「離れようとすんな」

「だって私、熱出て具合悪いんだょ!?渚君にうつったらお母さんに怒られちゃうょ!」

胸板に訴えた。

「紗輝の事で怒る奴なんていねぇょ」
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