超溺愛ブラコン妹の彼氏
とっても優しく髪を撫でられた。

「にしても紗輝の携帯うるせぇ。音、消せねぇのぉ?俺、電源切ってるのにぃ」
「だっだょね?ごめんなさい、切るね」

緩めてくれた腕から離れ携帯を手にし電源を切った。
再び渚君の腕が伸びて来て後ろから抱き締められ膝と膝の間に収まった私。

お兄達とは違う安心感に包まれて幸せな気分。

「渚君、彼女いるの?」

「いなぁい。紗輝みたいな可愛い子いねぇんだょ。だからっい・や・し・て?」
首筋にヒヤッとするものがあたった。

それが耳に近付き'チュッ'って音だった。

「渚君?」

「紗輝が可愛くて我慢がきかなくなった。これ以上はしないから…もぅ少しこうさせて」

渚君らしくない刹那な声音で言われサレルがままになっていた私。

だって…私の為に今日は大学休んで来てくれたんだもの。

数分後、渚君は満足したのか'ありがとう、紗輝'って耳元で優しく囁かれた。

「渚君、後で写メ撮ってもいい?私とツーショット。パジャマだけど」

「いーよー。んじゃ俺にも紗輝を撮らせて?皆に'この子が俺の彼女だって自慢するから'」

えっ゙パジャの姿のイトコの私を彼女と言われても困るょ。

「やだぁパジャマだょ?それに病人じゃん。元気になって桃色の制服姿のを見せてほしい」

渚君の方へ向き少し頬を膨らませてみせた。

数秒後、片手で膨らみを潰された。

「そぅだな。まだ紗輝の'生'制服姿みてねぇもんな。今日のお礼に制服来て大学来てくれる?んでデートしようぜ。皆に紗輝を見せびらかせたい」

「私、見せものじゃないもん。'生'なんて言い方イヤらしい」

再び膨れる私。

「ねぇ紗輝、こんな体制、兄貴達にもすんの?」

「あっごめんね、うつるょね」

退こうとしたら、このままでいいからってドスって渚君の胸にダイブした私。

「お兄達はね何でもしてくれるの。私の彼だから。メイクもヘアも全て」

「へぇ、彼ってか紗輝、玩具にされてんじゃねぇの?」

軽く笑われた。

「違うもん。おはようのキスだっておやすみのキスだってするんだから!お兄達の彼女なんだから!」

ムキになった私を見て更に笑われた。
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