超溺愛ブラコン妹の彼氏
「紗輝ちゃん、実雷だょ。俺も抱き締めたい」

結局かわってくれた。ありがとう、空那。

「実雷先輩、昨日も一杯ご迷惑おかけしました。電話でこんな事言うなんてごめんなさい」

「嬉しいょ。顔みえないけど会話出来てるじゃん。放課後、空那君と行くからね」

とっても優しい声の実雷先輩。

「はいっすっごく楽しみに待ってます」

と言ったとこで渚君に受話器を捕られた。

「もぅいいっしょ?俺達のラブラブタイム邪魔しないでね」

「ふぅん、さっすが空那君の血を引く男だねぇ。く・せ・も・の」

「チッもう切るからな!」
ブチッと本当に切ってしまった渚君。

受話器をソファーに投げ

「せっかくの紗輝との時間を邪魔しやがって」

鎖骨のあたりに顔を埋め甘えてきた。

今だけでも紗輝は俺のもの
誰にも邪魔されたくねぇ

紗輝を誰にも渡したくねぇ


渚君に触れている部分が温かくて…

どんどん意識が遠くなって…

私の瞼は閉じられた。



☆渚

ん?何か…重い?

もしかして…紗輝…寝てる?

「紗輝?」

「…」

返事のない紗輝からはスースーと規則的な息遣いが聞こえてきた。

寝ちまった…か。

俺に抱き締められて興奮したか?

兄貴達とどっちが寝心地いいか聞いてみてぇな。

また家電が鳴り出した。

チッうっせー奴ら。

紗輝が起きちまうじゃねぇかょ。

取りあえず紗輝をソファーに寝かせ紗輝の携帯の電源を入れ音は消した。

その間に家電は留守電になり、空那のヤローが吠えまくってる。

仕方ねぇからとって'紗輝が寝てんだ、静かにしろ!'って言ってやった。

紗輝の部屋に行き毛布を取りに行った。

ら、紗輝の乙女ちっくな部屋に釘付けになってしまった。

数分、紗輝の部屋に目を奪われ…我にかえり毛布を手にしリビングへ向かった。
その間にも紗輝の携帯は働きっぱなしのよう。

今、授業中だろうが。
まぁそれだけ紗輝を大事に想ってるって事か…

めんどくせぇが俺からメールしてやるかと思い携帯の電源を入れると、履歴が凄かった。

ってか全部、空那。

ドンだけ暇なんだ?

ストーカーか?

と思ってたら
< 390 / 509 >

この作品をシェア

pagetop