超溺愛ブラコン妹の彼氏
着信の表示。
どうやら紗輝が寝たって言ったから俺のにかけてきたっぽい。

渋々出てやった。

「早く出ろ!携帯の意味ねぇだろが!」

うるせぇ。
ここで話すと紗輝に迷惑がかかるからリビングを出た。

その間、俺が何も話さないもんだから一方的に

「出てんだったら話せょ!」

等と言いまくる空那。

「お前なぁ紗輝の寝てる傍で話してたら起きちまうだろ!?だから黙って移動してんのにうっせぇよ!ってか授業さぼんじゃねぇ!」

ここの男は授業サボってても成績優秀だから気に入らねぇんだょ。

「寝たのか紗輝ちゃん。熱は?呼吸荒くないか?」

「あぁわかんねぇ。毛布はかけたけど?」

「お前何しに来たんだょ!?紗輝ちゃんを襲いに来たんか!?看病だろうが?ちゃんと面倒みねぇでどーすんだょ!?ドエロめが!」

あーあ、超キレたシスコン空那。
相手にしてらんねぇ。

「はぃはぃ落ち着けょ。今、確認しに行くから。だ・か・ら暫く携帯のメールだけにしろょ?家電は迷惑、携帯の電話も出ねぇからな。だけど電源は入れてあるから」

「うっわ、テメェが仕切んな!昼に電話かけるからな!紗輝ちゃんにオカシナ事すんなょ!?」

ブチッと切られた。

はぁ空那の相手は疲れる。なんせシスコン空那全開モード。

仲良き事はいいけどな…やり過ぎじゃねぇか?

リビングに戻り紗輝の様子を伺う。
オデコに手をあてる…が熱ないな。

寝てる紗輝…可愛いな。

どんな夢みて寝てるんだ?
紗輝の未来の男…どんな奴だろう?

あの兄貴達のオメガネにかなう男なんていんのか?

紗輝の顔を眺めて独り悶々とそんな事を考えていた。
そしたら携帯が振動してるのに気付き開いた。

開くのを後悔した。面倒な合コンのお誘いだったから。
誰がんなもん行くかってんだ!?
紗輝より大事なもんはねぇし。
返事のメールを欠席で出したもんだから電話をかけてきやがった。
んだょ人数たりねぇの?にしても行かねぇし。
渋々出てやった。

俺が出ねぇと盛り上がらねぇとかなんとか言っていやがったが今日だけは譲れねぇから。

多少腹立たしい思いで電話の相手と話してたらいたらリビングの扉が開いて紗輝が出てきた。
< 391 / 509 >

この作品をシェア

pagetop