超溺愛ブラコン妹の彼氏
鳴かれたら抱き締められるからな。食って、薬飲んで、歯みがきしたら顔も洗えょ?涙の跡があるからな」
その跡に触れた渚君の指。
「そんなに順番に言わなくてもいい。私そこまで子供じゃないもん」

膨れた私。

「俺にとっちゃ紗輝はまだまだガキ。だけど…いい女だょ」

頬を指で挟まれ

「プップ○×☆」

オカシナ声?が出て笑われた。

「渚君、ごめんね。冷めちゃってる。温め直そうか?」

「気にすんな。本当は紗輝にも'あーん'てして欲しいけどな。まぁ病人だし。俺の膝にでも乗ってようか」
言うやいなや持ち上げられた私。

言われた通り膝と膝の間に座らされ食器を手にし食べ始めた渚君。

「どぉ?カレーの味…」

渚君の顔が見えるように少し身体を横に向けた。

「普通。今度は紗輝のが食いたい」

「うん!渚君の為に頑張る!腕奮うょ。あっでも…空那には美味しかったって言おうね?」

「あぃよ、紗輝のウルウルお目目でお願いされたら何も言えねぇし」

「私、もぅ泣いてないもん」

お皿を持つ手で抱きよせられた。

'食っちまうから待ってろな'だって。

数分後食べ終わりお皿をテーブルに置き私を自分の方へ向け抱き締めた。

「紗輝」

「うん?」

「紗〜輝」

「何?」

「紗輝」

「何?」

ジィッと見つめられる…

そんなに見つめられると…恥ずかしいな…。

何か…顔がってか全体的に?火照ってきた気がする…
すると'ヨイショ'とソファーに下ろされ食器をお盆に乗せ

「薬飲んだり、さっき言った事しときな。洗ってくるから」ってキッチンへ行った渚君。

「渚君?ど…したの?」

キッチンの渚君に問うた。
「何でもねぇよ」

ニカって微笑んだ顔が戸惑っていた気がした…。

でも言われた事をやらないって思い洗面台へ向かった。

数分後、リビングへ戻ったら渚君ソファーで寝ていた。

私の看病で普段やりなれていない事したから疲れが出たんだね…

ごめんね…

さっき私が眠ってしまった時にかけられていた毛布をかけて暫く渚君の寝顔を見つめていた。

渚君もお兄達に負けないいい男の子。

携帯を手にし寝顔とツーショットを撮った。
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