超溺愛ブラコン妹の彼氏
情けねぇな…

この手で…紗輝を抱き締めてぇ。

この想いは…いつ…通じるんだ?



☆紗輝

携帯を見たら着信もメールもたっくさんでビックリした。

最初から読んでいたら家電がなり慌てて受話器をとり廊下に出た。

「はい」

「あっ紗輝ちゃん?元気になった?」

パパからだった。

「うん、渚君が全てやってくれてお昼のカレー食べたとこ。そしたら渚君ダウンしちゃって今寝てるの」

「そぅ渚君、寝ちゃったかぁ。朝早かったから疲れが出たかな…。紗輝ちゃんも無理しないようにね?なるべく早く帰るから」

「うん、ごめんなさい。迷惑かけて…」

「子供がそんな心配しない。こっちだってごめんなさいだょ。面倒みられなくて」

「パパ」

「じゃあね」

切られた電話。

何かパパと話せたの久しぶりな感じ。

早く会いたいな。

何て電話を眺めていたら再び鳴り始めた。

出てみると世那だった。

「紗輝ちゃん、具合どぉ?」

「世那〜何か声が懐かしく感じちゃう。今ねパパと話してたの。私は元気だょ。渚君が全てやってくれてるから」

「そぅ。生徒会早く終わらせて帰るからね」

世那の声聞けて嬉しい。

「あのね…さっき空那を怒らせちゃったの。条二先輩の事聞いたら…何も話してくれなくなって。大丈夫かな…空那」

「優しいねぇ紗輝ちゃんは。だから機嫌悪いのか、空那。実雷が傍にいてくれるから。後で俺も叱っとくょ。具合い悪い紗輝ちゃんに優しくしろ!ってさっ」

世那の明るい声音に対して私の声は涙声。

「世那…早く会いたい…」
「渚に甘えたら?」

「世那まで…私を突き放すの?」

機嫌が悪いから何も考えず世那にも暴言を吐いてしまった私。

「世那…私の事なんてどうでもいいんだね。でも…私もお兄達の事なんて…どうでもいいから!私の事何て気にしなくていいから!皆でお昼食べて楽しんで。早く…帰って…こなくていいから…いらない…お兄達なんて…渚君がいればいい」
今しか出来ない甘えを提案してくれたであろう世那に酷い事を言ってしまった私。

だって…いっつも私の傍にいてくれたのに…他の男の人の名前を出すなんて…ありえない!
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