超溺愛ブラコン妹の彼氏
悪かった。俺も男だからさぁ理性保てなくて…」

「いいのに…保たなくていいのに…」

紗輝と距離をあけ瞳を見つめ

「紗輝…お前はいい女だ。好きになった男に抱かれろ」

力強く言ったつもり。

だけど頑固な紗輝はどこまでも強情で

「意気地無し、渚君何て嫌い!皆と一緒、どっかいっちゃえ!」

リビングを飛び出した。





優しくしてくれた渚君をも手放してしまった。

もう私は独りぼっち。

リビングを駆け出し自分の部屋に入りベッドに潜った。

「紗輝!ごめん。あんな事して悪かった」

ドアの向こうで謝る渚君。
渚君は何も悪くないのに。
誘ったのは私。

悪いのも私。

「…」

「紗輝。俺を悪者にしていいから。俺を嫌いになっていいから。だけど俺は嫌われても傍にいる。許してもらおうなんて思ってねぇから。ここにいるから…何かあったら声かけて。さっきみたいに寝ねぇから」

「…」

何も言えない私。最低だ…。

大学休んで来てくれたのに…。

私に振り回されてるね…。
いたたまれなくて…ドアを開けた。

壁に背を預け…戸惑いを隠せない渚君の姿があった。
以外と早く開いたドアに?ビックリお目目の渚君。

鍵なんてかかってないのに…入ってこなかった渚君。
紳士だね…

そんな、いとこを傷付けたって私…罪な女だね。

「渚君…ごめんなさい。全て私が悪いのに…。大学休んで来てくれたのに…我が儘ばかり言って。大学行ってた方が楽よね。今日1日無駄にさせちゃった。でも…わかったでしょ?」私といると不幸になる事が…」
あれ?

確か…渚君に向けていた視線が真っ暗になった。

温かい温もりに包まれている気がする…

「俺は最高に不幸だな。自分勝手な我が儘妹に振り回されて。犯す事だって出来るのに…それも出来ねぇ。最後の一歩が踏み出せねぇし」

「渚君…ごめんなさい」

「謝るな!紗輝は何もしてねぇじゃん」

「渚君…私を見捨てず傍にいてくれて…ありがとう」
お姫様抱っこをしベッドに運ばれた私。

「言っただろ?傍にいるって。兄貴達がいねぇんだから実行するしかねぇだろ?だ・か・ら♪熱〜いキスぐらいさせろ」
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