超溺愛ブラコン妹の彼氏
「…」

「紗輝。何にも怒らねぇから…顔…みたい。キスしたい」

キスしたいだって…

顔見せたらキスするって事?

お化粧もしてない醜い顔に?

ダダダダダッ駄目!

始まってもいない恋がおわっちゃうだけじゃない!

「騙してた私を許してくれる?益々嫌いになるでしょ?キスしたいのは…夢の中の紗輝でしょ?私はもぅ目指─

私の言葉を遮ったのはみー君の唇。

触れるだけのキスを何度もしていた。

「夢から覚めても熱いキスしてやるから。安心して起きろ。素っぴんなんかも気にすんな。紗輝の素っぴん何か昨日みたし。むしろ化粧何かしてない紗輝が好きだな。そんな事で嫌がったりする俺じゃねぇし。どんな紗輝でも受け入れるから。可愛いょ紗輝」

だって。

でも…

弱った私だから言ってるんだょね?

みー君の本心ではないょね?

「そんな…甘い台詞言ったって駄目なんだから。私は目覚めないんだから!って言うか目覚めてるのわかってるくせに。あっ私が抱きついてるから?」

離れようとしたら'離さねぇから'ってみー君の抱き締める腕の力が強まり

「紗輝から抱きついてきたのに離す訳ねぇじゃん。起きようが何しようが絶対離さない。何が起ころうが紗輝は俺のもんだし。ってかさぁそろそろ起きねぇと舞桜が仕事行くんじゃん?」
へっ!?

'舞桜'ってワードに反応し固まった私。

その隙にみー君が本当にキスしてきた。

「起きた?」

そぅいぅ声色が怪しくて

「さっきまでの紗輝は俺にベッタリなのに今は舞桜がいいの?」

そんな事言われても…2人供大事…

みー君の瞳を数秒見つめ

「もぅ一度キスしてくれる?」

言うや否やキスしてくれた。

「ありがとっ。舞桜ちゃんは私の親友だから。みー君は…私の…」

言葉に詰まった私を見つめるみー君。

「何だょ?」

「…」

「続きは?」

やだぁこんな事言わなきゃよかった…。

私が言い出した事だけど…せかさないでょ。

「私の…男の子の…親友?」

あれ?何か…少し顔が曇った気がする。

大きな溜め息を吐き

「親友?紗輝を起こさなきゃよかったな。親友にキスするかょ」

優しく包まれ
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