超溺愛ブラコン妹の彼氏
ブンブン首を振った。

そしてみー君に寄り添い手を握った。

何故か笑いだすみー君。

「紗輝が俺を好きなのはよぉくわかった。けどさぁ右手を絡ませたら紗輝食えねぇじゃん」

あっ…そうだ。

私、右利き。

慌てて外そうとしたら逆に強く握られて

「いーよ食わせてやるから。アイツのかわりにキチッと紗輝のお守りしないといけねぇからな。何か食うか?」

だって。

この言い方が気にくわない私。

ソッポ向いた。

だって…みー君の本心でやろうとしてくれてない行為ってわかるから。

「紗輝?」

「…」

「紗輝?」

みー君の手が緩んだすきに私の手を離した。

「紗輝?」

「渚君のかわりなんていらない。みー君の本心でやって欲しかった」

「紗輝…ごめん」

すると懐かしい香りに包まれた。
後ろから抱きしめられているから誰かはわからないけど久々な感じ。

頭を撫でてくれているのが安心して私の顎の下に回っている腕をさわってみた。

「みー君、女心を大事にね?じゃないと紗輝ちゃん渡さないょ?」
この声…実雷先輩。

私が困ってると助けてくれる実雷先輩。

「紗輝ちゃんはぁ純な子なの。恋愛の達人みー君なら、それ位わかるでしょ?傷つけないであげて?まぁ傷付いた時には俺が慰めてあげるけどね、兄貴としても1人の男としてもね♪」

良いこというなぁ実雷先輩。

実雷先輩に愛される彼女って毎日幸せだろうなぁ。

思わず実雷ワールドにひたってしまった。

「−輝ちゃん?」

「…」

「紗輝ちゃん?」

「ふぇ!?」

「どした?眠い?みー君のとこ戻る?」

「嫌…ここがいい」

「ん、気の済むまでいていいょ♪何か食べよっか?」

みー君の方に顔は向けられなかった。

みー君より実雷先輩は私の事をわかってくれてる気がして安心出来てる私がいるのは事実。

だから少し甘えてみた。

実雷先輩と話をしながら食べていたけどみー君の視線を感じてはいた。

「紗輝ちゃん」

聞きなれない声で名前を呼ばれ振り向くと未稀椰先輩が立っていた。

「あっ未稀椰先輩、色々ご迷惑おかけしました。益々嫌われてしまいますね…」
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