超溺愛ブラコン妹の彼氏
出せる限りの力を込めみー君の手を引き離した。

目を大きく開き唖然とするみー君。

だけど顔が赤い。

世那が視界に入り抱き付いた。

「ん?俺が恋しくなった?」

茶目っ気たっぷりに言われ

「みー君にフラれた」

言った途端、涙が溢れた。

「あれあれ、紗輝ちゃんをフルの!?とんでもない男だねぇ。じゃあ俺が傍にいないとね」

優しく抱き締めて髪の毛を撫でてくれた。

「いっじょに…未稀、椰ぜんばいの…はなじ…ヒック…聞いて?」
「うん、了解。もぅ安心して?ずっと傍にいるから。紗輝ちゃん未稀椰ビックリしてるょ?泣き止める?」

数回頷く私。

徐々に嗚咽が少なくなり落ち着いた私。

世那が涙を吹いてくれ私を未稀椰先輩の方へ向けた。

でも未稀椰先輩に恥ずかしいとこを見せた私は目を合わせられず

「長い間お見苦しいとこをみせました。ごめんなさい」

軽くお辞儀をした。

「紗輝ちゃんの素?をたっぷりみられて俺的には嬉しいょ。だから顔見せて?」

ゆっくり顔をあげ

「泣いて目腫れててスッピンなので、あんまり見ないで下さい」

見上げた先には未稀椰先輩の優しい眼差しがあった。

「紗輝ちゃん、俺も皆と同じように仲良くしたい。今まで辛くあたってごめんなさい」

深々と頭を下げられてしまい慌てて

「やだっ未稀椰先輩、私に頭なんか下げないで下さい。未稀椰先輩は何も悪くないですから!」

「未稀椰、そこまでしないでょ?大丈夫だょ、紗輝ちゃんのわだかまりは時がすぎれば笑い話になるから、ね?紗輝ちゃん」

「そうですょ!未稀椰先輩には威張っててほしいです」

せっかく世那が助け船を出してくれたのに余計な一言?を言ってしまった私。

「俺って紗輝ちゃんにはそんな風に見られてたんだぁ。まぁ当然か。じゃあこれからは威張りません。仲良くしてもらえますか?」

手を差し出された。

これは友好の印として握手するって事だょね!?

じっと差し出された手を見つめていると

「紗輝ちゃん、もぅ未稀椰には何もないょ。あるのは紗輝ちゃんへの愛情だから」

世那からのお言葉。

って愛情って?

私に恋愛感情があるって事?
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