超溺愛ブラコン妹の彼氏
「あぁ、だから早くやれょ!」

あっつい声をあらげてしまった。
これにびっくりした紗輝は俺から離れ再び作業を開始した。

ブツブツ文句を言いながら。

チッ機嫌を損ねさせたな。

しつこくて、つい口調がきつくなった。

しつこいなんて思っちゃいけねぇな。

紗輝のベッドに横になってた俺は
'出来た!'

って言葉に反応し起き上がり背後から優しく抱き締めた。

それをあっさりかわし部屋から出て行こうとする紗輝。

追い掛け腕を掴みポスッと胸に抱き留めた。

「ご褒美やるょ?」

「いらない」

かなりご立腹の紗輝。

手こずりそうだ。

「さっきはきつく言い過ぎたょな、ごめん」

「優しくしてよぉ。私って…めんどくさい?あっ本当は嫌い?もしかして…やっぱり汚いって思ってる?」

また言う。

汚いって思ってたら触れねぇだろうが。

「汚いって思ってんのは紗輝だろ!?だったらアイツにヤられたとこ消毒してやるょ!」

紗輝をベッドに放り投げ股がり手首を押さえつけ見下ろした。

そこには小刻みに震え怯えた紗輝がいた。

「こわ…いょ。や…めて。手…い、たい」

こんな事したくないのに身体が勝手に動いちまって、気付いた時には俺は誰かの手によって払いのけられていた。

「こんな事する為に部屋に行かせたんじゃないっしょ?声をあらげてさぁ何事かと思って来たら狼になってぇ。消毒でもしようとしたの?」

実雷か…

「もぅすぐお開きなのにぃ紗輝ちゃん、こんなに震えちゃって…皆に会わせられねぇじゃん」

携帯を取りだし、どこかにかけ始めた。

その間ずっと紗輝を優しく抱き締めて。

俺だって、そんな風に優しくしてやりてぇんだょ。

「紗輝ちゃん!?何で…こんなに震えて?」

「話しは後。空那君の部屋に連れてって寝かせよう」

紗輝の部屋なのに俺だけになってしまった。

最低だな…

何で紗輝を前にすると…俺は素直になれないんだ…



☆空那

紗輝ちゃんを俺のベッドに寝かせた。

せっかく、みー君との時間を作ったってのに一体何があったんだょ。

「空那…みー君を…怒らない…でね」

紗輝ちゃん…
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