続・天使が舞い降りた。
「すみません、付いてきちゃいまして」
俺の後ろで子どもみたいに笑う俊介の頭を押さえた。
「初めまして! SKYボーカルの俊介です」
「おぉ、わざわざ! ということは潤一くん、話受けて…」
「あの、その…」
「ちょうど良かった。さっき主演女優のオーディションがあってさ」
ご機嫌な様子の小林監督。
俊介なんか連れて行ったものだから、当然OKの返事をしに来たと思ってるようだ。
「まだその辺にいると思うんだけど」
小林監督は部屋のドアを開けてキョロキョロしだす。
俺は完全に断るタイミングを失い俊介を睨んだ。
…あれ?
俺はふとさっきの小林監督の言葉を思い出す。