続・天使が舞い降りた。

「ん?」

「大丈夫かな。私が主演で。またSKYに迷惑掛けちゃうんじゃないかな…?」

凛は少しだけ不安げな顔で俯いた。

「そんなことないよ」

俺はそう微笑んで話題を変える。

「そういえばもうすぐ花火大会だな」

車がちょうど河川敷を通りかかったことに気づき、俺はそう呟く。

「そうですね! 去年はみんなで見ましたね」




俺は1年前のことをゆっくりと思い出した。

切なくて、戸惑っていたあの日の夜のことを。

凛も多分あの夜のことを考えているはず。

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