現実俺様彼氏。
「ふぅ~、終わったあ…」
キョロキョロと辺りを見渡すけど、目に入るのは東條さんの上着のみ。
「東條さんまだいるのかな…」
携帯のサブディスプレイを見ると21時過ぎだった。
「もうこんな時間か…」
「終わったか?」
後ろから声がして、振り返ると東條さんがいた。
「おわりましたっ!!」
「お疲れ様」
そう言って、東條さんは私に紙パックのアップルジュースを差し出した。
「え?」
私の好きなアップルジュースだ!!
「女子は好きだろ、やる」
「ありがとうございます!!」
私はその場で開けて、ストローを使わずにグイッと飲んだ。